民法の出題分析 その1 要求による分類

  • 2008/08/03(日) 02:48:42

「基本書」については、
 「余談」のコーナーで、総論を書いた。
 抽象的な御託はいいから、結局、何を使えば(読めば)いいのか?
 その問いに答えるためには、出題を分析しなければならない。
 敵を知ることなく、武器を選ぶのは、愚かなことだからだ。

 民法の短答式問題は、
 二つのパターンに分けられる。
 「組合せ問題」とか「個数問題」とか「穴埋め問題」とかいった、
 いわゆる問題形式に惑わされてはいけない。
 要求されていることに応じて、二つのパターンだ。

 一つは、
 知識を問うもの。つまり、「知っているか?」
 というものだ。
 もう一つは、
 論理を問うもの。すなわち、「〜であるとすると、こうなるか?」
 というものだ。
 もちろん、一つの問題、一つの肢の中で、
 以上の二つが同時に問われる場合もある。
 便宜上、
 知識を問うものを「知識型」、
 論理を問うものを「推論型」
 と呼ぶことにする。

 知識型は、
 さらに二つに分けられる。
 一つは、
 条文を問うもの であり、
 もう一つは、
 判例を問うもの である。

 条文を問うものは、
 「条文にはどう書いてあるか?」
 を尋ねてくる。
 設問としては、
 「正しい(ものを組み合わせた)ものは、どれか。」
 という形式になっている。
 これを便宜上「条文知識型」と呼ぶことにする。

 判例を問うものは、
 「(条文からは明らかではなかったため解釈が争われていたが、)
 最高裁の判例は、どのような解釈・決断をしたか知っているか?」
 を尋ねてくる。
 設問としては、
 「判例の趣旨に照らし」というフレーズがメルクマールとなっている。
 これを「判例知識型」と呼ぶことにする。

 さて、
 知識型と推論型とに分けると、
 どちらの出題がどれだけ多いか?
 もちろん、圧倒的に知識型だ。

 この分類が、基本書選択の基礎情報となる。

 長くなってしまいそうなので、端的に結論を言ってしまいたいが、
 性質上、固有名詞が頻発される、立ち入った話になるので、
 この場では、露骨過ぎるだろう。 そこで、

 コラム
 「基本書について(各論)−民法」
 で、書いておいた。

 
 司法試験-短答式試験問題-対策と演習
(民法篇) 第01回8月1週 号

 に掲載したので、 興味ある方は、お読みいただきたい。
 (8月中は、無料で読めることになっている。) 
 
とはいえ、さほど、驚くべきことを書いたわけでもないので、
 読まないと損をするなんてことはない。心配無用。